サイバー調律 ~ サイバーチューナーを使った調整

私も近年、調律にレイバーン・サイバーチューナーを使用(相棒に)しています。しかし、なかにはサイバーチューナーのことを知らずに、チューナーなんか使う調律師は駄目だとレッテルを貼られる方もいまだにいらっしゃいます。このような方はチューナーを使用しなければ調律も出来ない、未熟な調律師と思われるのでしょうが、それは大きな勘違いです。なぜなら、国家検定1級の実技試験では、アップライトとグランドピアノの調律を、それぞれ1台ずつ行ないますが、試験ではチューナー類を使用することは一切できません。

そうです。昔ながらの、音叉1本で全ての 音階を合わせる、いわゆる「聴覚調律」を行ない、しかもその誤差は、「半音の100分の5以内」。「半音の100分の5」の誤差があった時点で「即失格!」という厳しさです。 言いかえれば、「聴覚調律」を完璧にマスターした一級ピアノ調律技能士が、より精度を高く、また弾きやすいピアノの調律を目指し、このレイバーン・サイバーチューナーを使用しているのです。決して聴覚調律に自信がないからなどという、次元の低い意味で使用している訳ではないことを、ご理解していただきたいと思います。

また、料理が趣味の私がレイバーン・サイバーチューナーを使用しての調律を説明する時には、次のように説明しています。[良いピアノの調律はアルデンテに茹でるパスタに似ている]

例 えば茹で時間10分のパスタだといたします。この茹で時間10分というのがイコール、レイバーン・サイバーチューナーの示す値です。10分ピッタリ茹でれば、間違いなく美味しいパスタが茹で上がる訳ですが、少し早く上げた方がアルデンテに仕上がり、より美味しい。そのちょっとした加減がプロの技というものでしょう。レイバーン・サイバーチューナーは信用できる相棒ですが、四半世紀培った技をそこにプラスすれば、もっと美味しい調律ができます。また、アルデンテがいまひとつ上手くできないという方は、7分、8分、9分と毎分ごとに茹で具合を確かめると良いでしょう。そうするとアルデンテの感じが、掴めるようになります。

サイバー調律も同じで、だんだんとレイバーン・サイバーチ ューナーの示す値に近づいて行く音を目で見ながら音を確認していくと、1番音色のふっくらと伸びのある艶やかなところがわかりやすいのです。すなわちそこに1番美味しい調律の秘技が隠されているのです。

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小林泰浩

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